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高橋和徳税理士事務所が毎月お送りするレポートです。
事務所通信
平成26年4月 Vol.22
☆会社の舵取りと事業部制
パナソニックには「経営の神様」の松下幸之助歴史館というのがあり、そこには旧本社時代の屋上に取り付けられていた「船の舵」があるようです。
松下幸之助さんは「会社を船にたとえるなら、本店は司令室にあたる。ここで会社の舵取りをしていくのだ」として門真市に本社を移転したときに船の舵を取り付けられたとのことです。このときに製品分野ごとに採算をはっきりさせ利益への意識を高める「事業部制」を始められたとのことです。
事業部制を支えるには事業部門ごとの採算の把握など経理も「羅針盤」として必要です。
☆経理は経営の羅針盤
15年以上も前になりますがオムロンのシンガポール子会社で勤務していたときに、当時のパナソニックのグループ会社の購買の方から、一度お叱りを受けたことがあります。
オムロンとパナソニックの債権債務に不一致が生じたまま、数ヶ月経過しており、だらしないオムロンの経理担当者への叱責でした。「経理は経営管理」でありもっとしっかりとしなさいということでした。
そのときから「経理は経営管理」という言葉が私の仕事に対する基本的な考えとなりました。経理の本来の目的は「会社経営のための羅針盤」であり、税務署のためでも銀行のためでもないのです。
会社には目標があり、その進捗状況を経理で確認するのです。予定どおりに船が進んでいないと目標に到達しないばかりか座礁してしまいます。どのように軌道修正して目標を目指すようにするのか、または目標そのものを変更することも必要かもしれませんが、いずれの場合も目標(予算など)と実績とを比較することから始まります。
☆ロケット理論
「なぜ人類は月に行けたのか?それは月へ行こうと思ったからだ」というのがロケット理論です。まずは行こうという目標を持つことが最も重要です。どのようにしていくかを考え途中で状況を確認し、軌道修正を行なうことも必要ですがそれが経理の役割です。
今月は船やロケットなどいろいろと書きましたが「経理は経営の羅針盤」ということをお伝えできればと思います。