あるラーメン屋さんの採算管理|横浜市港北区鶴見区で税理士は 株式会社CFO 高橋和徳税理士事務所

赤字商品はありませんか?|横浜市港北区鶴見区で税理士は高橋和徳税理士事務所

高橋和徳税理士事務所が毎月お送りするレポートです。

事務所通信

平成29年4月 Vol.58

■あるラーメン屋さんの採算管理

今回はあるラーメン屋さんの採算を試算してみます。

売価800円、材料費240円のラーメンです。一杯あたりの粗利は560円です。このラーメン屋さんは人件費などの経費が56万円、家賃などの固定経費が56万円で月間経費が112万円でした。このお店の採算を確認します。月に2000杯のラーメンを売った場合は売上160万円、材料48万円、経費112万円で損益0です。固定費112万円を粗利率70%でわった額でこの160万円(2000杯)が損益分岐点売上です。

2200杯売れた場合は売上176万円、材料52.8万円、粗利123.2万円で経費112万円を引くと11.2万円の利益です。逆に1800杯であれば売上144万円、材料43.2万円、粗利100.8万円、経費を引くとマイナス11.2万円です。

以前は2000杯が確実に売れていましたが最近は頑張っても1800杯が限界です。さて経営者はどうすべきでしょうか?

1. 売価の引き上げなど

8%値上げすると売上155.52万円、材料43.2万円、粗利112.32万円、経費112万円でぎりぎり黒字です。8%値上げしても同じ数量の売上が維持できればの話です。逆に売価を引き下げて数量を増やす戦略もありますが赤字を大きく増やす可能性もあります。また売価の高い新商品導入により全体の加重平均単価引き上げなどの戦略もあります。

2. 経費の引き下げ

人件費などの経費を11.2万円以上削減できればなんとか黒字です。これは例えば2人で行っていた業務を時間帯により1人で行うなど効率の向上です。

3. 材料費の見直し

材料の見直しによる材料費の削減です。味が変わらず少しでも安い材料にいれかえるなどです。

1も3もお客様へ受け入れられることが前提なので少し難しい選択です。2はサービスレベルが落ちなければ可能ですがそのためにはシフトの組み方など工夫が必要です。今回は売上を固定した場合の対応を見ましたが損益分岐点の考えではいかに同じ固定費で売上を伸ばすか、つまり回転率がいかに重要かということです。お店の経営は難しいですができることを考えて実行しましょう。

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