高橋和徳税理士事務所が毎月お送りするレポートです。
事務所通信
平成29年5月 Vol.59
■仕事と人
今回は少し話題を変えて仕事と人についてです。ちょうど娘が大学4年で就職活動をしています。なにがしたいかがはっきりせず苦労しています。私も30年前に就職活動の時期を迎え、周りが就職活動を始めたのですがまったくその気になれませんでした。
たまたまそのときに実家に税務調査があり、両親がおどおどしていて調査官が悪徳代官に見え(笑)、税理士が正義の味方に見えました。そのときに税理士の先生に話を聞き、突然、税理士試験の勉強を始めました。
ところが1年もしないうちに早くも勉強に挫折し、留年して翌年新卒で会社に入りました。知りあいの方が人事の偉い方でそのおかげもあり内定をもらったので就職活動もそれだけでした。実家から歩いて行ける近所の会社(小学校の隣)で会社のこともほとんど知らず本当にいいかげんなものでした。
会社は本当にいい人が多く、いろんな方にお世話になり、いろんな経験をさせていただきました。居心地もよく、あまりサラリーマンの適性がないにもかかわらず17年も務めることができました。ところがある程度年を取ると大企業では組織をたばねていくリーダーになるのか、特定の領域の専門家になるのかなどが進む道ですがどちらにも適性があまりなさそうということで悩み、仕事を変えて税理士事務所に転職しました。会社中退です。
2年半勤め仕事を教わりましたが、人間関係、社風などがあわず、結局一度志した独立開業の道に戻りました。起業というかっこいい選択でなく挫折の繰り返しです。
開業して9年目、小さな事務所ですがお客様、スタッフに恵まれなんとかやってきました。会計事務所はお客様とスタッフがすべてと言えるでしょう。ツールとしての知識やコンピューター、経験なども必要ですがお客様とスタッフがなによりも重要です。
どんな仕事でも、どんな会社でも人との関わりが避けられません。どんな人とでもやっていけるなどの対人関係能力などが重要ですが50歳を過ぎてもなかなか身につかないものです。
就職活動をしている娘をみて自分もやり直せるならと思うこともあり、これまでのいいかげんな歩みを恥じながら今回は少し振り返ってみました。