高橋和徳税理士事務所が毎月お送りするレポートです。
事務所通信
平成29年7月 Vol.61
■10年後になくなる仕事
AI,人工知能が最近のキーワードです。それにより10年後にどんな仕事がなくなるかとよく話題になります。オックスフォード大学が認定した10年後になくなる仕事に、私たちの仕事もあがっていました。これはショックです。
私たちのお客様はどうなるでしょうか? 今の仕事が突然なくなることはないでしょうが、世の中便利になる反面不安も出てきます。
昨年の8月号でフィンテック、クラウドのネタを書きました。そのときはあまり意識しなかったのですが、1年たち本当に仕事がなくなるのではないかと思い始めました。15年くらい前に某コンピュータ会社によりビジネスプロセスアウトソーシングが流行り、大企業のコスト削減のために中国の大連にある業務処理センターで売掛金の消込や総務業務のアウトソーシングがありました。私たち間接部門の人間にとっては重要なことが経営者から見るとコストにすぎず、当時人件費の安い中国で業務代行という話でした。
今度はコンピュータが人の代わりに仕事をするという時代です。将棋や囲碁でもコンピュータに人が負けるというニュースを見ると、やはりいろいろと心配になってきます。
振り返れば、アスクルができてから町の文房具店が減りました。会計事務所もなくなったねとなるのでしょうか? 今の時点でも、税法のルールにもとづき順番に計算していき税額を算出するというプロセスはすでにコンピュータに頼っています。会計士や税理士は情報を集めてきてそれをコンピュータに作業をしてもらうという手順なので、それがさらに進むという流れと思われます。
本質的なことをやっていれば大丈夫などと悠長なことをいってられないですが、なかなか新しい付加価値を見つけることは難しいです。もともと町の会計事務所は慎重で税金計算を正しくする、会社に必要な情報を提供する、会社を理解し会社のことを一緒に考えるといった基本的なことを丁寧にやることなどから、中小企業のお客様とともに生き残ってきましたがこれからどうなるでしょう? 考えさせられます。