高橋和徳税理士事務所が毎月お送りするレポートです。
事務所通信
平成30年9月 Vol.75
■実践CFO経営、AI経理
先日、「戦略経理」の出版でお世話になった出版社の方と著者の一人の前田さんと会う機会がありました。そのときにそれぞれから「実践CFO経営/日本能率協会マネジメントセンター/デロイトトーマツグループ」と「AI経理良い合理化最悪の自動化/日本経済新聞出版社/前田康二郎」をそれぞれいただきましたので早速紹介したいと思います。
「実践CFO経営」の本はさすがにデロイトトーマツグループがかかれているので非常に専門性の高い本です。IFRSを含めた会計の動向、経営管理、リスクマネジメント、財務マネジメント、税務、M&Aなど財務経理部門の人が知っておきたい領域のほとんどをカバーしています。かなり高度な内容で現役のCFOの人や経理財務部門長向けですが、経理財務の仕事をする人にとっては参考になることが書かれています。個人的には経営管理と財務管理の部分に興味があり参考になりました。
次に「AI経理」ですが前田さんは一貫して経理の重要性を訴えられており共感が持てます。「AIによって仕事がなくなるのではなく、AIを駆使して経理部が組織の中で存在できるか否かが企業経営そのもの、つまり実際の営業成績の数字にも影響や差が出てくる時代にこれからはなるでしょう。そのような時代にどのような経理社員の在り方がふさわしいかを記していきたい」と書かれています。
AI時代では以前にもましてチェック機能が必要と前田さんも書いていますが翻訳ソフトを使用するときなどでも当てはまります。海外子会社とのやり取りで「支払月」を翻訳ソフトに流し込み「PAYMENT MONTH」 とすべきところ「PAYMENT MOON」と「お月さまの月」に変換されてしまい、そのまま海外にメールするのでまったく意味が通じなかった事例などもありました。
AIに関しては経理に限らずいろんな仕事で有利に活用すべきでAIで仕事がなくなると思うべきでないと思います。最もよいのはAIの商品に関係している仕事をしている会社がよいのですがそれ以外の会社でもAIにより仕事の合理化効率化が進めばと思いましょう。