高橋和徳税理士事務所が毎月お送りするレポートです。
事務所通信
令和4年4月 Vol.118
■経費精算
最近テレビでも経費精算のCMをよく見かけます。ペーパーレス、デジタル化の流れのなかまだ御社は紙だらけのなかで仕事をしていますか?といった感じです。職場で経理だけが昭和な感じで某お笑い芸人が出ています。たしかに大量の経費精算はなるべく効率化したいところです。
■経費精算のポイント
システムで解決できることもありますが、小さな会社ではまずはその前段階でのポイントです。
社長のお金と会社のお金は別です!
まずは個人のお金と会社のお金を分けることから始めます。個人の財布から立替せずに会社の小口現金を用意して、その中から払うのが基本です。
財布に個人の領収書と会社の領収書が混ざっているとそれを後でわけるという無駄な作業が発生します。最初から個人のお金と会社のお金を分けることはとても重要です。
またついついなんでも領収書があれば経費にできると思いがちです。結果無駄遣いもあるかもしれません。
インプレストシステム
定額資金前渡制度です。たとえば10万円を銀行口座から引き出し封筒にいれます。その封筒から出金して、かわりに領収書を封筒に入れます。2,000円の出金があった場合、封筒から1万円札をだし、お釣りの8000円と2000円の領収書を封筒に戻します。残金98,000円と2,000円の領収書が封筒にあり、総合計100,000円で一致します。常に一致するのでわかりやすいです。
このお金がなくなりそうなときに使った分を補充します。そのときには領収書の内容を現金出納帳に記帳やパソコンに入力します。そしてまた10万円から始まります。すべてキャッシュレスになればこの方法も不要になってきますがこういう方法も参考です。
クレジット明細
クレジットカードで支払った領収書と現金で払った領収書を分けてください。クレジットカードの領収書はまとめておき後日カード明細と一緒に保管します。現金の領収書と一緒にすると2重になることもあります。またカード明細では経費の証拠にならず領収書やレシートが必要です。
従業員が多い場合
会社でルールを決め、例えば出張後〇日以内に必ず経費精算をすることなどとしてはいかがでしょうか? 何か月も経費精算しない人もいますが、本人も経理も後が大変です。こまめにやれば大したことがない作業ですがためると大変な作業になります。
キャッシュレスや電子帳簿保存法などの時代に昔ながらのやり方で恐縮ですが、新しいツールを入れる場合にも基本が重要です。参考になれば幸いです。