税理士を横浜市港北区でお探しの方は高橋和徳税理士事務所へ
ご挨拶
私どもは平成21年1月に横浜市で開業した税理士事務所です。「お客様への安心と満足の提供」をめざし、横浜を中心に税理士の仕事を通じ中小企業、個人事業主のお客様に少しでもお役にたちたいと思い日々活動しております。
どうすれば売上を伸ばすことができるのか、どうすれば利益を出すことができるのか、資金繰りの課題はどう改善するのかなどを経理という羅針盤を使い、お客様といっしょに考えてまいります。
税金や経理のことはわかりにくいですがこれらをお客様に理解していただくために丁寧な説明とコミュニケーションを重視しております。経理を経営にいかすことができ、お客様の会社によくなっていただくことが我々の喜びです。
業務・サービス内容
事務所通信
令和7年6月 Vol.156
■消費税減税の議論と税の簡素化
参議院選挙を控え、消費税減税の議論が出ています。食料品の消費税を時限的に0%にすべきという話もでています。1年間だけの時限立法という案もありますが、これは逆に飲食店や農家にとっては大変なことになります。
また私たち日々消費税の実務に苦しめられている者からすれば、1年間だけの時限措置などありえないと考えます。国会議員の先生方にも少しは現実を見ていただきたいです。
複数税率を廃止し、すべてを引き下げるという案も出ています。複数税率でインボイスも必要となったので、単一税率にすればインボイスも不要になるとの意見です。個人的には、単一税率でインボイスがなくなるのが最も実務負担がなくなるのでありがたいです。
財務省からすれば、苦労して導入したインボイス制度のいきなりの廃止に反対と推察しますが、これからずっと複数税率とインボイスによる経理実務の煩雑さを考えると、インボイス制度そのものの総括を一度すべきではないでしょうか?
あまりテレビのニュースではいいませんが、昨年12月に埼玉県議会で、インボイス制度廃止を求める意見書案が可決されました。正直なところ、インボイスによる実務の手間は本当に大変です。会社の経理部門や会計事務所は、伝票の入力の手間が格段に増加しました。まず領収書やレシートのインボイス探しから始まります。なければ80%控除のために追加入力を行います。
また、お客様が会計データを入力いただいている方には、軽減8%を以前の8%で入力することも見かけるので、8%ではなく軽減8%でお願いしますと都度訂正を依頼します。
8%と軽減8%では税額が異なるためですが、正直事業で忙しい方に、そんなことまでお願いするのも気が引けます。8%と軽減8%が違うというのを、小規模な事業者の方がすべて理解しているなどと考えるほうがおかしなことです。
法律を作る方は一度実務の現場を体験いただき、事務工数の増加による事業者の生産性の低下がどれくらいあるかを見ていただきたいです。
税の3原則は公平・中立・簡素です。このなかで簡素に関しては完全に忘れられています。毎年毎年複雑になっていきます。
ちなみに、昨年も事務所通信で一度記載しましたが、海外からの旅行者に街中で免税品を引き渡し、国内横流しによる消費税逃れについてはようやく令和8年11月からできなくなるようになります。
インボイスによる税収増とこの横流しによるこれまでの税漏れなどを、一度金額公表していただきたいと思います。税収確保はもちろん理解できますが、公平・中立・簡素を再度考えるべきです。特に簡素の部分を考慮いただきたいです。
以前、私たちの同業者で有名な山田真哉さんのyou tubeに、国民民主党の玉木さんが出演して、税の簡素化について話をされていました。税の簡素化による中小零細事業者の事務負担軽減は検討に値します。ぜひ現場の状況を理解したうえでいい減税を期待します。