税理士を横浜市港北区でお探しの方は高橋和徳税理士事務所へ
ご挨拶
私どもは平成21年1月に横浜市で開業した税理士事務所です。「お客様への安心と満足の提供」をめざし、横浜を中心に税理士の仕事を通じ中小企業、個人事業主のお客様に少しでもお役にたちたいと思い日々活動しております。
どうすれば売上を伸ばすことができるのか、どうすれば利益を出すことができるのか、資金繰りの課題はどう改善するのかなどを経理という羅針盤を使い、お客様といっしょに考えてまいります。
税金や経理のことはわかりにくいですがこれらをお客様に理解していただくために丁寧な説明とコミュニケーションを重視しております。経理を経営にいかすことができ、お客様の会社によくなっていただくことが我々の喜びです。
業務・サービス内容
事務所通信
令和7年11月 Vol.161
■オルツの粉飾決算、NIDECの不適切会計
オルツという東証グロースに上場していた会社の粉飾決算や、NIDEC(以前の日本電産)の不適切会計などが問題となっています。粉飾決算や不適切会計は何年かに一回必ずでてきます。オルツは売上の9割が架空で循環取引をしていたようです。
私も昔、粉飾決算をしている会社の財務諸表を見てショックを受けたことがあります。売上に比べて売掛金が非常に大きかったのが印象的でした。架空の売上を計上しているので、いつまでたっても売掛金が回収できず増え続けるからです。
こういった単純な事例はすぐにわかりますが、オルツは架空の経費を支払い、その架空の経費の支払先関連会社へ架空の売上を計上する循環取引のため、売掛金や在庫が大きくならずに監査法人、証券会社、取引所も気づけなかったとのことでした。かなり巧妙な手口だったようです。
しかしながら、粉飾決算は一時的にはわからないとしてもいつかはばれます。経営者はどのような心境だったのかと思います。私など小心者はすぐに寝れなくなりそうです。それにしても上場のために粉飾するとは驚きです。
一方、NIDECは2025年3月決算で通常6月に有価証券報告書を提出するところ、不適切会計疑惑が生じて監査法人から適正意見表明ができず、有価証券報告書の提出が9月末になりました。
そしてそれは監査法人からの意見がないものでした。監査法人からの意見が出せない決算書はかなり異例です。子会社の決算に問題があるように書かれていました。NIDECは永守会長が一代で、年商2兆円超の売上にした会社です。M&Aで購入した会社に社長が毎日7時半に出勤することで有名でした。私の元同僚もNIDECに事業売却されてNIDECグループの一員となり、厳しい会社と言っていました。
ここからは単なる想像ですが、ワンマン社長の会社によくあるのが、目標数値必達の圧力が強いので、子会社などで目標未達のときに数値を操作したりすることがあります。売上達成のために期末に代理店に物を販売し、翌期首に買い戻すなども古典的な方法です。それ以外には、取引先に期末に一括値引きを求めたりするなどもよくあります。
さて私たちの世界に話を戻すと、不適切な会計でありがちなのは以下のようなものです。
・売上の計上漏れ
・経費の過大計上や私的な経費など
・売上や仕入の計上時期のずれや在庫金額間違い
業績を良く見せるよりも、税金を少なくする不適正な処理のケースです。税務調査で判明します。その場合には、過年度に遡って数年間修正となります。悪質な場合は重加算税などのペナルティもあります。そういうことのないようにくれぐれも気をつけたいです。













