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高橋和徳税理士事務所が毎月お送りするレポートです。
事務所通信
平成26年5月 Vol.23
☆「5年で売上2倍の経営計画をたてなさい」
これは株式会社武蔵野という会社の小山昇さんの書かれた本です。この方はダスキンの代理店などの実業を行いながら、中小企業向けに経営計画の重要性などを伝える経営コンサルティング事業なども行なわれている方です。私も一度セミナーを聞きに行ったことがあります。
自ら経営をされている方なので説得力がありました。そのセミナーで言われていたことなどもこの本に書かれています。早速この本のなかより共感できるところをご紹介したいと思います。
☆「キャッシュフローをよくする」
セミナーでも言われていましたが、この会社はキャッシュリッチな会社です。12億円の現預金があるようです。一方で借入金も10億円あるとのことです。普通に考えれば全額借入金を返済することにより借入金の利息も払わなくてもよくなるのですが、あえて借入金は返済しない方針です。会社は赤字でも返済余力があれば融資が受けられるので常に多めに現金をもっておくのです。
私は前職で財務のときはグローバルで無借金を目指し、それを実現することが出来ましたが、これとはまったく反対の理屈となります。上場企業はいつでもお金を借りられるので出来る限り手元資金を圧縮することが経営効率を高めるのに対し、中小企業はいつでも借りられないからです。よく言われるのは「銀行は晴れた日に傘をさすが―――」です。
☆自己資本比率よりも手元現金
現金と借入金が両方多いと自己資本比率が悪くなります。自己資本比率は自己資本を総資本で割った数字です。通常は自己資本比率は高いほうがよいのですが、小山社長は多少自己資本比率が悪くなっても手元現金を重視されています。
☆「自社ビルを持たない」
これも小山社長の持論でなるべく固定資産を持たないようにすることです。小山社長は支払家賃は経費にできるが自社ビルの土地は償却できないこと、建物は減価償却で費用にするにも時間がかかることとしています。
貸出が出来る事業用資産は収益も生むので検討してもよいのですが、本社ビルなどは直接収益に結びつきにくいので出来るだけ賃貸がよいとのことです。