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高橋和徳税理士事務所が毎月お送りするレポートです。
事務所通信
平成27年4月 Vol.34
■会社の売上はいくら必要?
御社の売上は最低限いくら必要ですか?この質問に即答できますか?これも社長に求められることの一つです。これは従業員に支払う給与や家賃などを払うのに必要な売上の意味です。私たちのように売上=粗利の会社は毎月の必要経費以上が最低限の売上になります。物を売っている会社であれば粗利が経費以上の必要があります。そのため経費(固定費)を粗利率で割った数値が最低限必要な売上金額といえるでしょう。これが損益分岐点といわれるものです。
毎月の経費がいくらかかっているか、粗利率がどれくらいかを把握している社長は上記の質問に即答が可能です。たとえば月1000万円の経費が掛かる会社で粗利率が60%の会社であれば年間経費1.2億円÷60%=2億円です。
■経費の上限はいくらですか?
先ほどの質問を逆にすると使える経費の上限が決まってきます。2億円の売上で粗利60%の会社は使える経費の上限は月1000万円です。この場合1000万円以下に経費を抑制するとその分が利益になります。
■慎重な起業のすすめ
固定費とは一定期間固定的な経費です。給料や家賃など売上にかかわらず出ていく経費です。そのため売上が読めないときはなるべく小さくしたいものです。会社を設立してすぐに事務所を借りたり、人を採用したり、複合機のリースをしたりすると経費だけが先に固まってしまうのである程度売上が見えるまでは自宅で起業する、高い複合機リースはくまない、人を雇わずなるべく自分で行うなど工夫も必要です。
もちろん飲食店などであれば店舗がないと話になりませんので家賃は必須ですが、従業員の採用などを慎重にしたほうがよいかもしれません。あまり慎重なのもどうかと思いますが、失敗しない起業のためには最初ぐらいは慎重がよさそうです。
それと固定費の変動費化が効果的です。従業員を雇わずに外注に出すなどとすれば仕事の変動にあわせて外注費も変動化できます。これまで書いてきたことは自分の経験にも基づきます。ただし反対に慎重なので大成しないともいえると思います。大きくスタートする人と小さくスタートする人の違いは性格にも基づくのでしょうか?