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事務所通信

平成27年8月 Vol.38

■会社で計上できる経費は?

先日お客様より事務所通信のネタとして「会社で計上できる経費」とリクエストいただきました。合わせて関連する現金管理の話もしておきたいと思います。

○ 会社の財布と個人の財布を分けること

まずおすすめしたいのは会社の財布と個人の財布をきっちりわけることです。社長1人の会社では会社=社長になりがちですが、会社と個人のお金を一緒にしているとわけがわからなくなります。

新たに会社設立をされた方などはどこまでが会社の経費にできるのかと迷いますが、基本的には事業のために必要な費用が「必要経費」です。会社の経費と思うものは会社の財布から出金し、個人的なものであれば個人の財布から出金してください。なんでもかんでも領収書をとっておきあとで使えそうなものを会社の費用にすることはお勧めしません。わからなくなります。会社の財布を作ると同時に現金出納帳の記載もお勧めです。細かいことですがなににいくら使ったかを整理し把握できます。

○ 定額資金前渡制度(インプレストシステム)のすすめ

あらかじめ会社の小口現金用の財布を準備します。たとえば10万円を銀行口座から引き出し小口現金用財布(封筒でも可)にいれます。事業用の小口現金はそこから出金します。その段階で個人の財布と会社の財布のおおよその区別がされています。会社の財布から出金したものは基本的に会社の経費ですね。出金時に必ず領収書を財布に入れます。そうすると常に現金残高と領収書を合計すると当初の入金額になります。現金が不足してくるとその金額を補充します。そのときに領収書から現金出納帳にも記載するという流れです。

X 会社の経費にできるからといっぱいお金を使うこと

会社が負担してくれるからとおおらかにお金を使う人も見かけますがそうするとお金がどんどんなくなります。必要なものは使うべきですがこのあたりも注意すべきでしょう。

すぐに税務上と考えますが、税務上も制限はありますが、事業用と説明できれば通常あまり問題になることはありません。ただし会社の経費としていいかどうか迷うものも確かにありますのでいくつか補足説明したいと思います。

○ 自宅兼事務所の家賃は?

これは可能です。使用面積などで按分することが多いです。では持ち家の場合は?となると思いますが持ち家の場合は個人の不動産所得になるのであまりメリットはありません。むしろそれであれば会社からの給与を増やしたほうが給与所得控除もあるのでメリットがありそうです。

○ 車両経費の一部

個人の車を業務に使う場合ですが、事業用に使用したガソリン代や高速代、車の保険料の一部などが会社の経費にすることができます。

X 借入金の返済、個人の所得税、住民税、年金、健康保険など

ときどき借入金の元本返済額も費用になるかと聞かれます。これは残念ながら経費になりません。借りたときもその分収益に計上していないですね。また個人の所得税や住民税も個人が負担すべきものなので会社の費用にはならないです。

△ 美容院、エステの費用

銀座のお姉さまなどは毎日出勤前に美容院に通われますが、これは必要経費というのはわかりやすいですね。

では社長が月に一度美容院に通う費用は?これは会社の経費になりにくいですね。では社長が講演の前に美容院に通う費用は?これは会社経費になる可能性ありますね。講演のために必要と言われれば私たちもそれ以上は確認できません。ただし社員に対しても同じように行うべきです。

芸能人などが事業用に使う「かつら」は経費になるが、「植毛」は経費にならないなどと同じような内容ですね。

★まとめると一概にこれは○、これはXというよりも事業用なのかどうかがやはり重要だということですね。それからお付き合いしていて細かい経費のことばかり気にする人はあまり事業がうまくいっている印象はないですね。必要なものは使うが、無駄なものは使わない、きちんと利益を残す、税金のことばかり考えないというのがよさそうです。

先日もすごく堅実で順調なお客様から「交際費」「広告宣伝費」をうまく使えていないと相談を受けました。事業拡大のためにメリハリをつけて積極的な使用も必要ですねと回答させていただきました。