高橋和徳税理士事務所が毎月お送りするレポートです。
事務所通信
平成29年3月 Vol.57
■PPM
PPM(プロダクト・ポートフォリオ管理)という手法があります。ボストンコンサルティンググループという会社が開発し経営戦略の本にはだいたい記載されている内容です。PPMでは現在の商品や事業を市場での成長性が高いか低いか、占有率が高いか低いかと4つに分類しその分類ごとにあった事業戦略を構築していこうとするものです。
1. 花形
成長率が高く占有率が高い領域です。投資が必要なために現時点での収益は大きくありませんが、市場が成熟してきて成長率が鈍化すると収益率が高い「金のなる木」のゾーンになります。競合と戦いながら自社の占有率を維持向上させることが戦略です。
2. 金のなる木
このエリアは市場が成熟しており、そのなかで占有率が高いので新規参入の会社も少なくこのエリアで活躍している会社が大きく稼いています。
3. 問題児
市場の成長率が高く、自社の占有率が低い市場です。ここで占有率を高めることができれば花形になることもありますが占有率が上がらず市場も成熟してくると負け犬のゾーンになります。
4. 負け犬
市場成長率も低く、占有率も低いゾーンです。このエリアの事業は通常撤退すべきと言われています。
御社の商品や事業はいかがでしょうか?一律に答えはありませんが一度このような視点で事業を見てはいかがでしょうか?いくつか事業がある場合も既存事業で稼ぎながら将来の「金のなる木」を育てるなどができれば理想です。反対に「負け犬」ばかりだからといって簡単に撤退はできません。工夫次第で再度「花形」、「金のなる木」になることもあるのです。