PAY PAY手数料有料化|横浜市港北区鶴見区で税理士は 株式会社CFO 高橋和徳税理士事務所

PAY PAY手数料有料化|横浜市港北区鶴見区で税理士は高橋和徳税理士事務所

高橋和徳税理士事務所が毎月お送りするレポートです。

事務所通信

令和3年9月 Vol.111

■PAY PAY手数料有料化!

PAY PAYが中小企業者向けの決済手数料を10月から有料化すると発表しました。基本は1.98%とのことです。キャッシュレス決済に手数料がかかるのは当たり前ですが、3年間も無料だったのはずいぶん頑張った印象です。この間無料で囲い込んだお店から今後は回収をしていくという流れです。

この記事を読んで20年ぐらい前のヤフーBBを思い出しました。覚えている人もいると思いますが駅前で赤いジャンパーを着た人が無料のモデムを貸与しインターネットのプロバイダーの契約の獲得をしていたのです。私も当初駅前でモデムを貸与されヤフーBBを使っていました。

市場が小さいところに早いもの勝ちで巨額な投資を行い数年間巨額な赤字を出しても囲い込みを行う戦略はソフトバンクが得意とする方法です。世の中の変化を先取りすること、巨額な先行投資とそのための資金調達などなかなかできることではありません。20年前の2000年初めごろにソフトバンクがこれを行ったのは日本ではインターネットの普及が世界のなかでも遅かったので囲い込めばその後回収できるという発想だと思われます。今回も同じビジネスモデルでキャッシュレスの遅れていた日本で囲い込みのために数年間投資を続け大幅な赤字も気にせずやり続けるダイナミックな経営です。広告費もものすごい金額です。

消費者の視点ではコストかからないので変わりないですが、中小企業者にとっては売上の1.98%の値引きと同じことでかなりのコストになります。クレジットカードでも3%ぐらいの費用がかかり大きなコストになっていますがPAY PAYはデビットカードと同様で貸倒リスクもないなかで、1.98%は高い印象です。特に物を売る会社で粗利率の低い会社にとっての負担増は相当なものがあります。また利用者はデビットカードと同じで即決済されますが、お店のほうの入金は後日となります。

また当然ながら経理では売上額がいくら、手数料がいくらで入金額がいくらと把握しなければなりません。たとえば今月に現金売上1000とPAY PAYでの売上が1000で入金が来月の場合ですが、1000は現金が今月増加しますが、PAY PAYの入金は預金口座に手数料を引かれ980円入金となります。経理上売上はあくまで今月2000円計上しなければなりません。これらについては私たちも資料をお願いすることになるのでよろしくお願いいたします。

さて今回の有料化によりこれまでキャッシュレスの70%をしめるPAY PAYを使用していた中小企業者がどうされるか注目です。携帯代金の引き下げが最近されていますが携帯電話も数社しかないキャリア独占でしたが、今回の決済会社も同じように数社独占となり、その後手数料見直しもあるのでしょうか?ちょうどこのコラムを書いているとAU PAYが手数料無料化を続けるという記事を見ました。各社の競争ですね。

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