高橋和徳税理士事務所が毎月お送りするレポートです。
事務所通信
令和4年10月 Vol.124
■ポイ活
巷では「ポイ活」なるものがはやっています。なるべく「ポイント」がたまる消費をしようという「活動」です。私も神奈川ペイなどを利用しています。キャッシュレスも急速に普及し、いつのまにかPAYPAYやAUPAYも普通に使っています。だんだんと小銭を使うことがなくなってきています。
それにしても世の中なんでもポイントになってしまいました。いつも思うのはお店の決済の大変さです。なにか一つ買った人にも「●●ポイントはありますか?○○カードはありますか?」など問い合わせをされます。仕事が難しそうでとても私では務まらないと思ったりもします。またペイペイなど決済業者に払う手数料もすべてお店のコストです。結構高い料率です。
ところでがっかりしたのがマイナポイントです。ポイントをあげるからマイナンバーカードを作ってくださいというものです。
本来はポイントよりもなぜマイナンバーカードが必要なのかの説明が必要です。それで納得感をえてそのあと強制的にやればいいのにと思います。あれだけのお金を使ってカードを作れという感じがして、がっかりしますがポイントはもらいました。
マイナポイントはやれば得というよりもやらないと損だからです。そもそもその原資もみんなの税金だからです。国や県、市が潤沢にお金をもっていてそれを使う分にはなにもいいませんが、そもそもお金がないのによくこれだけばらまくのか無責任な気がします。
GO TOなんとかなどもすべて同じで国が主導で消費をもりあげようとしていますが、ひねくれている私には昭和の公共事業と同じ発想としか思えないです。特定のIT産業だけが潤い普通のお店にはどれほどメリットがあるのでしょうか?またその準備で小さなお店には負担が増加します。
■昔は公共事業
昔はなにかあれば公共事業でした。景気が悪いので公共事業をして景気を支えようなどと昭和の時代にはありました。公共事業を行うとそれに付随していろんな事業が広がり、乗数効果ということでどんどん景気がよくなるという幻想もありました。
また予算ありきということで年度末にはいつも道路が掘られているという感じでした。一方では公共事業のために国債などを大量発行すると金利が上昇し、それによるクラウディングアウト効果で思ったより景気下支えもないなどということもありました。特にひどいのが箱物投資です。立派な建物や施設がいっぱい立ちましたが利用があまりされていないものなどもたくさんあります。
日本がどんどん世界から取り残されているなか、国は未来のための産業育成などやることがあるだろうといいたいところです。私たちに出来ることはなるべく国にお世話にならないように自立することでしょうか?